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2011.02.27 Sunday

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2008.05.10 Saturday

デヴィッド・ボウイの次にセクシーな男(驚異の肩幅)

♯218
Talk Talk Talk
トーク・トーク・トーク / ザ・サイケデリック・ファーズ

久々に,旧譜のご紹介をさせていただきます。

70年代後期に登場(アルバム・デビューは'80年)し,80年代のポスト・パンク〜ニュー・ウェーヴ期を象徴するネオサイケ・バンド(ただし初期のみ)として活躍したザ・サイケデリック・ファーズ。実のところ,私はこのバンドをリアルタイム期に聴けていなかったのですが,ヴェルヴェッツが大好きだった私は,ヴェルヴェッツから大きな影響を受けたバンドだということを知り,聴いたのが最初でした。

アートスクール在学中に,デヴィッド・ボウイやロキシー・ミュージック,ニューヨーク・ドールズ,そしてヴェルヴェット・アンダーグラウンドといったバンドに傾倒し,その後,ピストルズのパンクに衝撃を受けたリチャード・バトラー(Vo)は,デビュー当初,そうしたヴェルヴェッツのサイケデリックな要素と,ボウイやロキシーといったデカダンな匂いを感じさせるグラマラスでアーティスティックな要素を織り交ぜつつ,一方でパンク的なエッジの効いた衝動性も覗かせる,まさにネオサイケ的なサウンドを鳴らしていましたが(1stアルバムの裏ジャケはモロにヴェルヴェッツのオマージュですしね),その後,作品を重ねるごとに徐々にポップな方向に進み,80年代後期には米国での成功と引き換えに,当初のサイケの「サの字」もなくなってしまった所謂ニュー・ロマンティックの人気バンドとなりました。(ただ,個人的に,彼らのポップな側面は嫌いではないですし,「MIRROR MOVES」なんかは良い曲が多し好きな作品です。(コアなファーズ・ファン的には「MIRROR MOVES」ってどうなんだろう・・。「GHOST IN YOU(幻を追いかけて)」なんて最高だけどなあ。))

本作は,'81年リリースの彼らのセカンドアルバムであり,ずっと後に,同名映画の主題歌になり,ヒットとした名曲「PRETTY IN PINK」収録の作品です。
サイケデリック・ファーズが“サイケデリック”だった(笑)のは,2ndまでだと思うのですが,本作も前作同様,スティーヴ・リリーホワイトのプロデュース(ちなみに3rd「FOREVER NOW」はトッド・ラングレンのプロデュース)。前述の「PRETTY IN PINK」をはじめ,「NO TEARS」「MR.JONES」「ALL OF THIS AND NOTHING」といった前作に比べ比較的ポップな曲が多く,サイケデリックな部分とポップな部分がうまく溶け合い,彼らの魅力を余すところなく引き出すことに成功した傑作だと思います。

リチャード・バトラーのセクシーなバリトン・ヴォイスも最高です。どこか中性的なルックスも含めて,ここまで露骨に「ボウイ」な人は他にいません。何やら,近年再結成したり,ソロ出したりと,お金にお困りなのでしょうか,他の80年代の往年のスター同様,過去の栄光に縋りながらご商売を営まれているご様子ですが,仮にそれをきっかけに,彼らを知らない若いリスナーが本作をはじめとした初期の作品に出会うことができるとすれば,それはそれで良いことなのかもしれませんね。
2008.02.10 Sunday

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♯209
パシフィック・ストリート
パシフィック・ストリート / ザ・ペイル・ファウンテンズ

ノエル・ギャラガーという男の「英国的なるもの」に対する強い拘りは,彼が,今なお「英国ロックの至宝」として崇め続けられる このペイル・ファウンテンズというバンドの,そして,そのバンドの中心人物 マイケル・ヘッドの熱烈な信奉者であるという事実からも,窺い知ることができます。

そんなペイル・ファウンテンズの記念すべき1stアルバムである本作('84年)は,ここ日本でも,渋谷系をはじめとした多くのアーティストに影響を及ぼした作品です。ただし,日本で彼らのアルバムを語る際,必ず言われるのが“ネオアコの元祖”だとか“渋谷系ロックの教典”といった表現。本作を,そういった一過性のムーヴメントにおける象徴的作品として語る向きには,かなり物足りなさを感じてしまいます。

デヴィッド・ボウイやラヴ,アズテック・カメラといったアーティストに触発されてバンドを結成したというマイケル・ヘッド。そんな彼がこのペイル・ファウンテンズで目指したのは「古典になるような曲を書くこと」でした。そんな彼の言葉どおり,本作で鳴らされるのは,ロックのみならず,ジャズやソウル,ボサノバといったバカラック的ともいえる,いつの時代でも通用するような普遍性の高い音楽です。リリースから20年以上を経た今でも,聴き継がれ,愛され続けている本作は,まさに“ロック・クラシック”と呼ぶに相応しい1枚です。

ペイル・ファウンテンズはその後,よりロック色を強めた傑作「…FROM ACROSS THE KITCHEN TABLE」を発表('85年)して,あっさり解散してしまうのですが,マイケル・ヘッドは,現在もシャックというバンドを率いて精力的に活動しています。前述のように,ノエルが大ファンということもあり,近年の作品ではノエルのレーベルから作品を発表しており,昨年にはベストアルバムもリリースしていますので,興味のある方はそちらもお薦めです。(個人的には,シャック名義の作品では「H.M.S.FABLE」が一番の愛聴盤です。)

(MTV等によるロックの産業化を揶揄して)「80年代のロックには何もなかった」なんて言われることがありますが,この時代のロックを嘆くのであれば,本作を聴いてからでも決して遅くないと思います。名作。
2008.01.14 Monday

遠く離れていても繋がっている2人

♯203
Give Up
ギヴ・アップ / ザ・ポスタル・サービス

前回のデス・キャブ・フォー・キューティーに続きまして,今日ご紹介しますのは,そのデス・キャブのベン・ギバードと,DNTEL(ディンテル)等のエレクトロニカ・ユニットで活躍しているジミー・タンボレロが組んだプロジェクト,ザ・ポスタル・サービスのデビュー作('03年)です。

そもそも,このバンド名,活動の拠点をそれぞれシアトルとロスにおいているベンとジミーの2人が,本作のCDR音源を“郵便”でやり取りしながら創っていったことが,その由来とも言われています。そんなユニークなアイデアのもと,短期間かつ低予算で出来上った本作は,当時インディー・シーンで絶大な支持を獲得しはじめていたデス・キャブの知名度も手伝ってか,予想外の大ヒットとなり,リリース元のサブ・ポップにとっては,あのニルヴァーナの「ブリーチ」以来の売り上げを記録し,グランジ以降長らく低迷していた同レーベル復活のきっかけともなった作品です。

ベンの繊細で切ない歌声と,ジミーの創り出す無機質なエレクトロカ・ビート。
一見(一聴?)水と油のように思えるこの対極的な組み合わせが,意外にもすごく相性が良く,とても優しくて温もりのあるエレクトロニカ・ポップを展開しています。(ライロ・カイリーのジェニー・ルイスちゃんがバック・ヴォーカルで参加しているのですが,これがまた最高です。)

畑の違う才能が,お互いを刺激しあい,また新たな可能性を見出していく。こうした課外活動こそが,相乗効果を生み出し,シーンを活性化させていくのでしょうし,ここ数年における米国やカナダのインディー・シーンの勢いは,こうした流動的なグループ間の交流から生まれてきているような気がします。

さて,これだけの傑作を聴かされてしまうと次回作にも大いに期待してしまうところですが,彼ら曰く,あくまで不定期なユニットであるため次回作のリリースは未定とのこと。気長に待つことにしましょう。
2007.09.30 Sunday

デシプリン

♯175
フォー・ハウ・マッチ・ロン(紙
フォー・ハウ・マッチ・ロンガー / ザ・ポップ・グループ

'80年リリースのザ・ポップ・グループの2nd。

所謂「ロック名盤ベスト○○」という企画では,彼らの衝撃1st「Y」とともに,必ず取り上げられる1枚であり,ロック史における最大の“問題作”でもあります。

私が初めて本作を聴いたのは,遅ればせながらの90年代に入ってからです。(おそらく'94年ぐらいだったと思います。)本作を聴くきっかけとなったのが,90年代のはじめに,宝島の別冊として出版された「PARADE」(編集長は確か小野島大氏だったと記憶します)という雑誌の「80年代の名盤」というような企画で,本作を知ったことからでした。(たしか1位はPILの「フラワーズ・オブ・ロマンス」だったと思います。)

初めて聴いた時は,正直,ちょっと引いちゃうくらい(すみません),それぐらい衝撃的でした。ダブ,レゲエ,ファンク,さらにはパンクやフリー・ジャズといったあらゆる要素を飲み込んだ混沌としたサウンドに,マーク・スチュワートの政治性の強い過激なメッセージと狂気に満ちたシャウト。ある意味,リスナーを怖気づかせてしまうくらい圧倒的で威圧的な音楽。

初めて聴いたあの日の衝撃から,早10数年。「あれからオレもいろいろな音楽を聴いてきて,少しは耳も鍛えられたし,そろそろ聴きやすくなったかな。」と思いつつ,本作を久々に聴いてみたのですが・・・。まだまだ修行が足りなかったようです。

!!! がものすごくポップに聴こえてしまうぐらい,ロック史上,最もアバンギャルドで凶暴なアンチ・ポップ・レコード。
2007.09.21 Friday

NYパンクにあってロンドンパンクに足りなかったもの

♯172
Horses
ホーセズ / パティ・スミス

どちらもリアルタイムで体験できていませんが,同じ“パンク”でも,個人的にはロンドンパンクよりもこちらのニューヨークパンクの方が,ずっと強い影響を受けました。私にとって,ヴェルヴェッツこそが,パンクの,そしてロックの神様みたいな存在なので,その影響下にあるNYパンク・シーンは,後追いでもすごく刺激的に,それこそリアルタイム世代の方と同じ熱狂ぶりで聴いていました。

テレヴィジョンにしてもパティ・スミスにしても,トーキング・ヘッズにしても,そして近年においてはソニック・ユースにしても,これらのNYパンクバンドには,刺激的なアート性と先鋭的な音楽性,そして何よりもクールな「知性」がありました。その後興ったロンドンパンクが,既成の価値観の転覆を目論んだクーデターであったはずなのに,いつの間にかファッション化され,ただの「商品」として急速に消費されていった背景には,きっとNYパンクにあって,ロンドンパンクに(何かは言いませんが)決定的に欠けていたものがあったからなのだと思います。

いわずと知れたNYパンクの女王,パティ・スミス。
ランボーから直接的な影響を受けた文学的な詩,ドアーズやゼム,そしてヴェルヴェッツ(本作のプロデュースはジョン・ケイル)といった60年代ロックからの音楽的バックグラウンド。そして,ロバート・メイプルソープによる美しいアートワーク。

パティ・スミスの1stから3rdはいずれも必聴ですが,本来パティの持つ詩人としての魅力が最も色濃く反映されているこのデビューアルバムこそが,ありのままの彼女を堪能できる最高傑作だと思います。
2007.08.27 Monday

売りにいって売れるということの凄さ

♯166
So
ソー / ピーター・ガブリエル

ジェネシスの初代ヴォーカリストであり,ソロになってからはアフリカやラテンアメリカの音楽にも傾倒し,'82年には世界各地の民俗音楽が集結したフェスティバル“WOMAD”を主催したワールド・ミュージックの第一人者でもあるピーター・ガブリエル(ゲイブリエル)。

彼の作品は,その政治的あるいはアート的志向の強さから,ややもすると,高尚な“お芸術”的評価を受ける傾向にあり,評論家の評価はすこぶる良くても,一般リスナーの評価はイマイチだったりします。

そんな彼が一躍お茶の間のポップスターとなったのは,MTV全盛期の'86年にリリースした「スレッジ・ハンマー」という曲がきっかけでした。コマ取りのアニメーションを多用して制作されたユニークなPVは当時大きな話題となり,PVの新たな可能性を提示した作品でもありました。

本作は,そんな大ヒット曲を含む,彼の商業的成功の転機となった5th。
前作のサントラ「バーディ」に続く,ダニエル・ラノワとの共同プロデュース(ラノワとの出会いもガブリエルにとっては大きな転機でもあった)である本作は,明らかに従来のイメージを払拭すべく,孤高の天才がコマーシャリズムを初めて意識した作品であり,非常に聴きやすくポップなものに仕上がっています。それによって,当時のコアなファンや評論家筋には,大衆に迎合したなどと揶揄されたりもしましたが,あらためて今聴いても,コマーシャル性と芸術性が絶妙なバランスで配された傑作といえます。

当時の彼のコマーシャリズムへの接近が,フィル・コリンズのソロやそのフィルの率いる古巣ジェネシスの商業的な成功を意識したものであったどうかは定かではありませんが,前述の「スレッジ・ハンマー」がジェネシスの「インヴィジブル・タッチ」を1位から引き摺り下ろしてビルボードのシングル・チャートNo.1を獲得したという事実に,なにか運命めいたものを感じてなりません。
2007.06.26 Tuesday

ロックの知性

♯153
Synchronicity
シンクロニシティー / ザ・ポリス

ポリスとの出会いは,本作に収録の「EVERY BREATH YOU TAKE」でした。
今から25年近く前,小学6年のころ,マイケル・ジャクソンやワム!に夢中だった私は,なけなしの小遣いで
FMファンという雑誌(今はあるのかな)を買ってはラジオから流れてくる洋楽のヒット曲をテープにダビングし,聴き狂うという毎日でした。そんな中で出会ったのがポリスの前述の名曲。もう痺れました。小学生ながら,この曲の素晴らしさに圧倒されたのを今でも鮮明に覚えています。

それから時が経ち,ハードロックやパンクを知ってしまった思春期の私は,いつの間にか,ポリスは「産業パンク」あがりのダサいものという,今考えると全くもって的外れな偏見を持ってしまうに至り,長い間ポリスは「ナシ」なものとなってしまいました。きっと,スティングが教師であったことやソロ以降のスティングのジャズへの回帰が気に入らなかったのでしょう。今考えても,若いってホント恥ずかしい。

本作はポリスのラストアルバムにして最高傑作。これと同じくらい1st(その次は4thかな)が好きですが,やはり,このアルバムのB面の美しさは別格。「EVERY BREATH〜」,「KING OF PAIN」,「WRAPPED AROUND 〜」の流れは,80年代ロックの最も美しい瞬間です。表現がチープで恐縮ですが,まさに「バース・掛布・岡田の3連発」というぐらいの名曲群です。

個人的には,テレヴィジョン,トーキングヘッズの次に「ロックの知性」を感じるバンドの辿り着いた,集大成的な一枚。
2007.03.23 Friday

タイムレス・メロディー

♯128
Frosting on the Beater
フロスティング・オン・ザ・ビーター / ザ・ポウジーズ

このアルバムには,なんといっても,ギターポップ史上,屈指の超名曲「SOLAR SISTER」が収録されています。この1曲のためにこのアルバムを買ってもいいぐらい,それぐらい素晴らしい曲です。(もちろん,他にも良い曲はたくさんあります。念のため。)

TFCやユージニアス,レモンヘッズ,マシュースウィート,レッドクロス・・・。メロディを大切にするシンプルなギターバンドが台頭した90年代前半。ビッグ・スターやバッド・フィンガーといった過去の素晴らしい先達に再度スポットが当たった,ギターバンドにとって最も幸福な時期でもありました。

本作は,TFCの「バンドワゴネスク」で名をあげたドン・フレミングのプロデュース。今聴いても古臭さを全く感じさせません。いつの時代も,グッドメロディーは我々の心を掴んで離しません。
2007.02.17 Saturday

世界中のハゲデブ讃歌

♯115
ドリトル
ドリトル / ピクシーズ

ピクシーズは90年代以降のロックシーンにおいて最も影響力のあったバンドの一つだと思います。それこそ,グランジからローファイまで,90年代のUSメインシーンは,彼らの音楽がなければ誕生しなかったのではないかとさえ思えます。ニルヴァーナとペイヴメント,そのある意味対極的な2つの最重要バンドがいずれもピクシーズの影響下にあるという事実がこのバンドの偉大さを物語っています。

そして,ピクシーズがロック史において残したもう一つの大きな功績(?)は,世界中のハゲとデブ(というか「ハゲでデブ」)に勇気を与えたということ。ハゲでデブという,従来ならばロックを演るには完全にNGだったキャラの方々に,ロックする権利を与えたこと。このブラック・フランシスの残した功績は,同じく世界中のナードなキャラにロックを演る権利を与えたスミスのモリッシーにも勝るものです。むしろ,ハゲでデブこそがロックなんだと思えてきたりするくらいの価値観の転覆。恐るべし,ピクシーズ。

本作は,プロデュースがアルビニからギル・ノートンに変わったことで,従来の凶暴性に,本来彼らの持っていたポップさが加わったピクシーズの飛躍作にして最高傑作。
この1枚による,後のロックシーンへの影響力は計り知れません。
2007.01.12 Friday

暴力音楽

♯104
The Fat of the Land
ザ・ファット・オブ・ザ・ランド / ザ・プロディジー

何なんでしょうか,このアルバムの極悪非道な,ビバ・バイオレンスな感じは。

USがNINなら,UKは彼ら。しかし,NINは内に向いている破滅的,自暴自棄的な暴力。例えはよくないですが,引き篭もりのニートが突然逆ギレするような凶暴性。逆にプロディジーは明らかに根っからのチンピラによる真っ当な(?)凶暴性といったところか。そうゆう意味で,非常にスポーティーに聴こえたりする。

この世界中で売れたモンスターアルバムの後,7年も待たせてリリースした新作では,非常に洗練されたクオリティの高いサウンドを展開し,彼らがただのバイオレンス馬鹿でないことを証明してみせた。やっぱり,リアム・ハウレットという男は天才ですね。
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