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2011.02.27 Sunday

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2008.03.25 Tuesday

嫉妬され続ける天才

♯214
Play
プレイ / モービー

モービーの新譜がリリースされるようですね。
まだ未聴ではありますが,今回はモービー本来のアッパーなダンス・ミュージックを聴かせてくれているようで非常に楽しみです。

本作は'99年リリースの全世界で1,000万枚を超えるモンスターヒットとなった彼の出世作です。

思うに,モービーという人は昔から誤解されやすいアーティストでした。
このアルバムでブレイクした時も,(私の記憶に間違いがなければ)日本の各ロック雑誌等における評価は,何か煮え切らない感じの中途半端な評価だったような気がします。前年にリリースされたファットボーイ・スリムの「YOU'VE COME A LONG WAY BABY」が大絶賛される中,本作はどちらかというと二番煎じ的な扱いをする向きが,一部メディアにおいてもあったように思います。(これも私の記憶に間違いがなければですが)当時から,電気グルーヴの石野卓球氏がモービーをかなり高く評価していたこともあってか,程なくして,日本国内でも真っ当な評価を受けるようになりましたが,かくいう私も,本作を初めて聴いた時の印象は,「何とまあ,いかにもサブカルチャー好きな輩が創りそうな,これ見よがしなほどハイセンスな音だこと」といったものでした。それぐらい,ある意味,胡散臭いほどクオリティーが高い,欠点のないダンスミュージックでした。

その後,世界的な名声を得ることとなったモービーですが,そんな彼の成功が気に入らなかったのでしょうか,本国アメリカでは,かのエミネムにもビデオクリップで小馬鹿にされるなど,どうもこの人は,イジられキャラのようです。

本作は,そんな誰もが嫉妬する才能によって創られた90年代を代表するダンス・ミュージックの傑作です。この人の場合,音楽もさることながら,映像(ビデオクリップ)も秀逸ですので,そちらも多いに楽しめます。新作でも,きっと我々をトコトン楽しませてくれることでしょう。
2008.01.26 Saturday

2枚目以降はあまりお勧めしません。

♯206
The Move
ザ・ムーヴ / ザ・ムーヴ

ザ・ゾンビーズの「オデッセイ&オラクル」は近年,いわゆる“隠れた名盤”的扱いから,“言わずと知れた名盤”的評価と人気を得てきたように思えますが,それに比べ,まだまだ正当な評価と知名度を得ていない“隠れた名盤”であり続けているのではないかと思うのが,本作,ザ・ムーヴの'68年発表の1stアルバムです。

一応簡単に,このザ・ムーヴというバンドをご紹介いたしますと,結成は'66年,イギリスの工業都市バーミンガム。バンドの核となるのは“奇才”といわれるロイ・ウッドで,その後,ジェフ・リンというもう一人のバンドの核が加わることで,後にあのELO(エレクトリック・ライト・オーケストラ)へと発展していったバンドであり,'71年に解散(ELOへの発展的解消)するまで,本作を含め,4枚の作品を発表しています。

本作は,明らかに,ビートルズをはじめとした当時のブリティッシュ・ロックに強い影響を受けた作品ではありますが,本作を,それらのビッグ・バンドの傑作群と同等,あるいはそれ以上に魅力的な作品とたらしめているのは,やはり,ロイ・ウッドのメロディ・メーカーとしての資質だと思います。収録されているすべての楽曲が,シングル・カットできるぐらい激ポップ&キャッチー。決して大袈裟な話ではなく,この1stアルバムで見せた彼の曲作りの才能は,レノン,マッカートニーに匹敵していたと思います。
そして,こうした溢れんばかりのロイ・ウッドの才能を余すところなく引き出したのが,デニー・コーデルのプロデュース(ストリングス・アレンジはトニー・ヴィスコンティ)です。ロックンロールあり,バロック調あり,サイケデリックありと,それぞれの楽曲に応じた彼のプロデュースによって,その楽曲の持つ魅力が最大限に引き出されています。
個人的に,敢えて一つだけ難点を挙げるとすれば,ジャケがダサい・・。このジャケは,あのビートルズのアップル・ブティックを任されていたデザイナー集団であるザ・フールによるものですが,このジャケットの良さが未だによくわかりません(笑)。まあ,そこは人それぞれの感性というもので,無視しましょう。

ビートルズの「サージェント〜」,ビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」,ゾンビーズの「オデッセイ〜」といった歴史的名盤に引けを取らない,このバンドが残した最初で最後の傑作です。
2007.12.16 Sunday

ロック界 最後の砦

♯198
Vauxhall and I
ヴォックスオール・アンド・アイ / モリッシー

あの沢尻エリカも大ファンらしいレッド・ツェッペリンが再結成しました。
ついこの前解散したばかりのレイジも再結成しました。しかも来日までします。
ピストルズも,ヴェルヴェッツも,テレヴィジョンも,ピクシーズも,ポリスも。
ドアーズなんか,ヴォーカルもいないのに,再結成しました。

みんな再結成が大好きのようです。こうした再結成ブームに対して,前述の再結成した人たちよりも昔から活動し続け,今も解散することなく作品をリリースし続けているローリング・ストーンズなんかは,どう思ってたりするのでしょうか。「再結成するぐらいなら解散なんかするなよ」なんて思ってたりしているのでしょうか。

もし,「ロック」というものに対して,“潔し”というものを美学として求めている人がいるとすれば,その人にとってみれば,これらの再結成バンドは「ロックバンド」じゃないことになるのかもしれません。「金のために再結成するんだ,このヤロー。文句あっか?」と開き直って再結成する某バンドは,ある意味,潔くって,そういう意味で「ロックバンド」なのかもしれないですけれども。個人的には,レイジとかの再結成などは,1ファンとして是非観てみたいものではありますが,なんか別れたカップルがよりを戻すような感じがして,そこにどうしてもワイドショー的な「安さ」を感じてしまうのも事実です。(ファンの方,ごめんなさい。)

ザ・スミス。この人たちだけは,どれだけファンが切望しようとも,どれだけ大金を積まれようとも,いまだに再結成する気配がありません。解散の仕方がかなりドロドロでしたし,その後メンバー間でも裁判があったりと,再結成に向かうには,バンド内の人間関係がまだまだ修復に至っていない状態なのでしょう。逆にいえば,ある意味「すごく健全な」解散の仕方のような気もします。再結成できるくらいなら,そもそも,あの時解散なんてしていない。解散するのに十分すぎるほど,バンド内の不和が大きかったのでしょう。解散後のモリッシーの1stソロのタイトルに「ビバ・ヘイト」って付けるぐらいですから。こうなったら,いっそのこと,今のこのヌルいお友達ロックに喝を入れるためにも,スミスにだけは絶対再結成しないでいただきたい(死ぬほど観たいけれど・・)。

モリッシーの傑作4th。
モリッシーは昔から,ロック界の異端児であったし,今もずっとそういう存在であり続けています。やっていることは昔からあまり変わらないし,歌っていることは相も変わらず女々しいですが,この人の哲学は一貫しています。そこに,どんなロックバンドよりも「ロック」を感じます。
2007.10.14 Sunday

新種のドラッグ

♯179
ラヴレス
ラヴレス / マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン

ジーザス&メリーチェイン(J&MC)とともにホワイト・ノイズの双璧を成すマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(MBV)。

ただ,J&MCの轟音がどちらかというと冷徹で無機質な“暴力”を想起させるものであるのに対し,MBVのそれは,ともすれば“ドリーミー”という表現すら当てはまるほど,ある種の“安らぎ”を伴う快楽そのものであって,その意味からもJ&MCより圧倒的に中毒性が高い。この溶けるように甘くてフワフワとした浮遊感のある音は,“暴力”という野蛮な攻撃性も,ニヒリズムという子供じみた自意識もなく,ただひたすら己の快楽追求のためだけに鳴らされたフィードバック・ノイズ。きっとドラックの快楽を音にしたらこんな音なんだろうと思います。(わからないけど)

90年代を代表する傑作として名高いマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの2nd「ラヴレス」。

英国ロック界きっての音響オタクであるケヴィン・シールズの完璧主義が災いして,要した制作費は20万ポンドとも25万ポンドともいわれ,所属レーベルのクリエイションにしてみれば非常に“高くついた”いわくつきの作品でもあります。(クリエイションはこの1枚により財政難に陥り,それを補填したのがオアシスだった・・・という逸話もあるほど。)

大体,金のかかった作品は,散々こねくり回して余計な装飾ばかり付加されてロクな作品にならない というのが私の持論ですが,本作はケヴィンの偏執的な探究心が見事に開花し,かのブライアン・イーノをして,同作品を「ポップのニュー・スタンダード」と言わしめた傑作となりました。このイーノの言葉通り,本作はその後多くのフォロワーを生み出し,ホワイト・ノイズの金字塔的作品となりましたが,皮肉にも,本人達ですら自らの作り出した傑作が大きな壁として立ちはだかり,その後アルバムリリースのない長い沈黙を余儀なくされました。
2007.07.07 Saturday

ジョナサンと過ごすフジの夏

♯155
モダン・ラヴァーズ(紙ジャケット仕様)
ザ・モダン・ラヴァーズ / ザ・モダン・ラヴァーズ

私が所有しているジョナサン・リッチマンの作品は本作と「JONATHAN SINGS!」の2枚のみですが,そのいずれもがロック史(裏ロック史?)に残る不朽の名作です。しかし,その2枚は,趣きの全く異なる2枚でもあります。

最初に聴いたのは「JONATHAN SINGS!」でした。これを聴いたのは,ギターポップにドップリ浸かっていた90年代前半,当時,私の夢中になっていたアーティスト達の多くが「ジョナサン・リッチマンに影響を受けた」と公言していたのを聞いたことがキッカケでした。ヴェルヴェッツやテレヴィジョンの退廃的なロックンロールを想像しながら,はじめてこのレコードを聴いた瞬間,思わず腰が砕けそうになりました。1曲目の「THAT SUMMER FEELING」はロックというより鼻歌です。この歌は,人の体内にあるあらゆる「アグレッシヴ」な成分を奪い去り,腑抜けにすることができる,化学兵器並の効果を持つ曲です。もし,ブッシュが戦争をしたがるのなら,この曲を聴かせてやれば間違いなく戦意を喪失させるであろう,ある意味,ジョン・レノンの「イマジン」と同じ効果をもたらす名曲です。

翻って,本作「ザ・モダン・ラヴァーズ」はジョナサンがまだフニャフニャシンガーになる前の,ロックンロールアルバムです。本作こそが,ヴェルヴェッツに憧れ,後のNYパンクとの橋渡し的役割を担うこととなったザ・モダン・ラヴァーズ名義のデビュー作。楽曲の半数をジョン・ケイルがプロデュースしています。こちらも必聴です。

さて,そんなジョナサンがフジにやってきます。前述の「THAT SUMMER FEELING」を聴きながら,みんなで腑抜けましょう。
2007.06.17 Sunday

普段洋楽を聴かないリスナーにこそ聴いてほしい王道の一枚

♯151
It Won't Be Soon Before Long
イット・ウォント・ビー・スーン・ビフォー・ロング / マルーン5

傑作です。

ホント,1音1音の音の粒子が立っている。コシヒカリロックです。
普段インディロックの「すんません,金ないんで一発録りでお願いします」的な音ばかり聴いているアルビニ仕様の私の耳のせいからかもしれませんが,それにしてもゴージャスな香りのする音です。
そして,1曲1曲が濃ゆい。もう,12品全品がメインディッシュな感じで箸休めがありません。こんな濃厚なアルバムはそうはないし,決して大袈裟な話ではなく10年に1枚あるかないかのポップアルバムだと思います。

一部のファンからは「“THIS LOVE”のような名曲がないから(というか“THIS LOVE”がないから?)前作よりも劣る」という声もあるみたいですが,無視してください。アルバム単位では間違いなく本作の方がはるかに傑作です。

「マルーン5ってどうなのよ。」という一部の(多数の?)ロックリスナーの間に見られる彼らに対しての懐疑的なスタンスもいまだなくはないですが,私はもう彼らに白旗上げます。

ロックかどうか,そんなセコい縄張り争い的議論のはるか上を行っている傑作だと思います。

2007.03.26 Monday

生まれた瞬間に圧勝

♯129
Life in Cartoon Motion
ライフ・イン・カトゥーン・モーション / ミーカ

ぽっと出の新人さんですが,あまりの逸材なので取り上げずにいられませんでした。
その名もMIKA。

ベイルート出身の世界中が注目する22歳のシンガー・ソングライター。
9歳にしてシンガー・ソングライターこそが自身の宿命と確信した早熟な才能の持ち主で,クラシック音楽のバックグラウンドをもち,ベックやプリンスからも多大な影響を受けているらしい。そして,ドラゴンボールが大好きで,自らジャケットアートを手掛けるなど,その溢れる才能は無限大。しかも,かなりの男前ときた。もう,生まれながらにボクタチの負け,MIKAの圧勝。DNAがすべてなのですね。

とにかく,新人ながらにして既に自らの音世界を構築してしまっており,アルバム全編がMIKAワールドです。プリンスやG・マイケルといった偉大な才能を連想せずにいられないほど,ポップでファンキーでソウルフルでエロい。シングル「GRACE KELLY」も最高ですが,アルバムラストを飾る2曲「HAPPY ENDING」「RING RING(コレ,ちなみにボートラらしい)」が特に名曲。

今年のフジは!!!とMIKAで決まりです。
2007.01.26 Friday

真心のまごころ

♯110
GREAT ADVENTURE
グレート・アドベンチャー / 真心ブラザーズ

真心ブラザーズとの出会いはこのアルバムからでした。それまでは,某ニュース番組のスポーツコーナーで流れていた「どか〜ん」が彼らの曲だということすら知りませんでした。邦楽をまともに聴くようになったのもこの頃でした。そして,まだ若かった私はこのアルバムの「たいした人などいないのさ」というリフレインに何度も救われ,やり易いことから少しずつやることにしました。

前作「キング・オブ・ロック」がディランでいうところの「ブリンギング・イット〜」だとすれば,本作はディランでいうところの「追憶のハイウェイ61」みたいなところでしょうか。
「拝啓,ジョンレノン」と「空にまいあがれ」,この2曲が収録されているかぎり,本作が最高傑作の座をあけ渡すことはありません。
2007.01.09 Tuesday

ゆうたいりだつっ〜!

♯103
ディザーターズ・ソング
ディザーターズ・ソング / マーキュリー・レヴ

マーキュリー・レヴやフレイミング・リップスというバンドは非常に重要なバンドだと思う。こういうバンドがキッチリ新譜をリリースし,シーンに対し常に一定の影響力を及ぼし続けているUSロックシーンは,本当に健全で恵まれた環境だと思う。

マーキュリー・レヴの諸作の中で一番好きな作品。この浮遊感は,ドラッグをやった時のフワフワ感に近いのでしょうか。経験がないのでわかりませんが,音楽を聴きながら幽体離脱している錯覚に陥ります。
サイケデリックで夢見心地な,アチラ側を体験できるクセになる一枚です。
2006.12.20 Wednesday

言いたいことはただひとつ。

♯98
Kick Out the Jams
キック・アウト・ザ・ジャムズ / MC5

はじめてギターを手にしたロック小僧は,とにかくアンプに繋いで爆音をフルボリュームで鳴らしたいだろう。そして,ろくなコードも弾けないまま,その爆音に合わせて,何か猛烈に叫びたくなるであろう。マザーファッカー!!
ロックの初期衝動はそんなものである。生まれたての赤ん坊がオギャーと叫ぶことが唯一の主張であり意思表示であるのと同様に,このMC5というアフロ頭の野生児は,ひたすらこのアルバムでマザーファッカーと叫ぶのである。(お断り:彼らは政治性の強いグループです。念のため。)

1969年,彼らのデビュー作。にして,ライブ録音。この音の暴れん坊ぶりは尋常じゃないが,本人たちに言わせれば,本来の自分たちのライブのテンションが表現しきれていないらしい。アホか。こんな血管ブチ切れバンドは,後にも先にも彼らしかいない。
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